TAG Heuer(タグホイヤー)がサッカーへのスポンサーに力を入れる理由とは?

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出典:スポナビライブ
Jリーグ

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 スイスの高級時計メーカー「TAG Heuer(タグホイヤー)」によるスポンサーシップのアクティベーション事例をご紹介します。

タグホイヤーは、F1をはじめとする各国の様々なスポーツにスポンサーすることで、世界中でのブランド認知を高めてきました。日本では、錦織圭選手や香川真司選手らがアンバサダーを務めています。

今回はその中でも、タグホイヤーが各国サッカーリーグと行うスポンサー活動を取り上げます。

サッカーにおける取り組み

 タグホイヤーは多くのサッカーリーグ・チーム・協会・選手にスポンサーしています。中でも特筆すべきは、タグホイヤーは「公式タイムキーパー」としてスポンサー活動を行っていることです。

限られた時間の中で選手たちはすばらしいパフォーマンスをしなければなりません。その「時間」を正確に計る「公式タイムキーパー」としてのスポンサー契約は、タグホイヤーという時計メーカーとしても親和性が高いと言えます。

タグホイヤーによるサッカーにおけるスポンサーシップのアクティベーションの中で、顕著な例として挙げられるのが、「サッカー放送中のロゴ掲出」です。

出典:スポナビライブ
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 こちらの写真のように、スコアと試合時間の下に数回ロゴが露出されます。

試合会場においてあるアドボードとは異なり、特定のタイミングでロゴを掲出させることができます。

また、スコアと試合時間は常に視聴者の目に入っているものであり、突然タグホイヤーのロゴが出てくることで、視聴者の意識も向きやすいです。

交代場面でのタグホイヤーのロゴ掲出
出典:スポナビライブ

 また、ロスタイムや交代選手の番号を告げるボードにも「TAG Heuer」のロゴが掲出されています。

ロスタイムや選手交代は、試合中にほぼ必ず起こるのでその度にロゴを露出することができます。そして、サッカーを見ている人からしても大事な場面なため、注目も集まりやすいです。

上記の点からも、普通のアドボードなどよりも露出効果が高く、視聴者に印象付けることができます。

 

このようなロゴ掲出を、タグホイヤーは以下の舞台などで同じ様に行っています。

プレミアリーグ

リーガ・エスパニョーラ

ブンデスリーガ

・MLS

Jリーグ

・中国サッカーリーグ

・アジアにおける国際試合

サッカーとここまで密接に関わることで、「サッカーにスポンサーしている時計メーカーと言えばタグホイヤー」というイメージをサッカーファンに植え付けることが可能です。

通常のアドボードだけでは、視聴者に深く印象付けることは難しいです。そうした意味でも、イメージを植え付ける仕掛けとして、タグホイヤーは適切なタイミングで、適切な場所にロゴを掲出している点でも、優れたアクティベーションと言えるでしょう。

サッカーにスポンサーする理由とその効果

 ここ数年で、タグホイヤーはサッカーへのスポンサーを急激に増やしました。

タグホイヤーのリーグ別スポンサー契約スタート年
タグホイヤーのリーグ別スポンサー契約スタート年

 以上のように、多くのスポンサー契約が2016年からスタートしています。これからも増えていく可能性は多いにあるでしょう。

ここから考えられるのは、タグホイヤーがサッカーへのスポンサーに非常に力を入れているということです。以前までは、サッカーとの関わりはここまで多くはありませんでした。

ここまで増えている一番の理由は、サッカーの視聴者層の広さが考えられます。老若男女、世界中に視聴者を抱えるサッカーの中でも取り分け人気の高い、プレミアリーグやリーガ・エスパニョーラのスポンサーをすることで世界中の視聴者にブランド認知を図ることができます。

また、富裕層だけでなく、若い世代へのアプローチも図っていると考えられます。すぐには高級時計を買えない若年層の潜在顧客に、事前にブランドを認知させることができます。そしてサッカーに関わりがあり、ブランドイメージの高いタグホイヤーの将来的な購買を促すことができます。

これまでは、F1などの高級時計の買える世代に人気のあるスポーツに、タグホイヤーは多くスポンサーをしていました。その既存の戦略は維持しつつも、若い世代へのブランド認知を高めて将来の顧客へと繋げるための施策として、サッカーへのスポンサーを急激に進めているのではないかと考察します。

タグホイヤーのスポーツマーケティングに注目

 今回はサッカーの例を中心に取り上げましたが、サッカー以外のスポーツやイベントにもタグホイヤーはスポンサーをしています。各場面で、タグホイヤーはファンとのタッチポイントを増やすためにあらゆる取り組みを行っています。

ここまで多くのリーグにスポンサーをするには豊富な資金力が必要ではあります。しかし、タグホイヤーはその資産を効果的に活用しています。これからも様々な取り組みを行っていくことでしょう。タグホイヤーによるスポンサーシップのアクティベーションにこれからも注目していきたいと思います。

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