【講義レポ②】スポーツデジタルメディアの編集者の仕事は多岐に渡る。第2回:ウェブメディアの全体像と役割

スポーツデジタルメディア編集講座 セミナーレポート

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スポーツデジタルメディア編集講座の第2回「ウェブメディアの全体像と役割」に参加してきました。講師はサッカーキング のディレクターである山本衆平さん。

第2回となる今回は、講座のキーノートと感想について書きます。

レポート一覧:第1回

ウェブメディアの記事が届くまで

ディレクターとして働かれている山本さんによると、基本的には紙媒体とウェブメディアで記事が公開されるまでの流れに大きな違いはないそうです。しかし、紙媒体場合毎回企画を考えて校了日までに完成させるのに対し、ウェブメディアの場合校了日などがないため常に企画を考え続けなければならない点が異なります。

そしてウェブメディアを運営する上で重要なキーワードが以下の4つを挙げていました。

  1. 何のためのコンテンツなのか考える
  2. 表現方法が無限大なことを理解する
  3. 校正や事実確認は念入りに行う
  4. 記事の評価は数値で判断する

「1. 何のためのコンテンツなのか考える」については、ウェブメディアの特性上毎日更新する必要が出てくるため、作業ベースとなってしまい目的を見失ってしまいがちだそうです。だからこそ、何のサイトで、誰に、どんなコンテンツを届けたいのかを意識することが重要となります。

「2. 表現方法が無限大なことを理解する」については、ウェブメディアだからこそ、動画などを記事内に入れることができたり、近年だとSNSの投稿を記事内に埋め込む形も増えてきていて、様々な表現方法を駆使してユーザーに魅力的なコンテンツを発信する視点が重要となるそうです。

「3. 校正や事実確認は念入りに行う」については、スピードが求められるウェブメディアだからこそ誤字脱字や事実確認についてはより意識する必要があると述べていました。

「4. 記事の評価は数値で判断する」については、Google Analyticsなどの分析ツールにより、どの記事がどれくらい読まれていて、どこからの流入が多くて、滞在時間が長い記事などの分析を行うことも行なっているそうです。ウェブメディアの特性上、ダイレクトに評価がされるとことが面白いところです。また、ページビュー数の質も重視しており、ページビュー数稼ぎの飛ばし記事などはあまり出さず、いいコンテンツであるのかという点について特に重視しているそうです。

ブログとウェブメディアの違い

ブログとウェブメディアの違いというお話もありました。基本的にウェブメディアは下記のように考えられるそうです。

ウェブメディア=コンテンツ×ディストリビューション(配布)

ブログとの違いは上記のディストリビューションで、良質なコンテンツを多くの人に届けることがメディアとして役割であるそうです。そのため、ブログとして初めても多くの人に届けることができるようになれば、それはもう立派なメディアで、ブログとメディア狭間はなく自然と切り替わっていくものだと感じました。

編集者の役割

ウェブメディアを運営する者として、デジタルメディアの全体像を理解する重要性は高まっているそうです。データが取れるからこそ、最適なユーザー体験を提供できているのかを常に考えなければなっており、文章の校正に止まらない多岐にわたる分野に広がっていると感じました。

そしてデジタルメディアだからこその特徴ですが、多くの人にコンテンツを届けるためにユーザーとのタッチポイント毎に、アクションを変えなければらないというお話があり興味深かったです。

例えば、FacebookとTwitterではユーザー層が違うので文言を変えたり、LINEではタイトルの文字数を短くしたり、Yahoo!で取り上げられるにはどうしたらいいかなど、デジタルシフトによって考えなければならないことが増えているそうです。それぞれのタッチポイントの特性をきちんと理解した上で適切なアクションを考えることができる編集者がこれからより求められていくのではないかと感じました。

またデジタルに寄ってきたことで、ユーザーに刺さるタイトルというのもより親近感の湧く内容に変わってきているそうです。多くの情報が流れているウェブ上で、ユーザーの目を引きつつ分かりやすく内容を伝えるコピーライティング的な要素も
重要になってきていると感じました。

まとめ

今回講座を聞いての一番の感想は「編集者の業務範囲ってどんどん広くなっている!」ということです。しかし、それはバリューが出せる部分が増えるということでもあるので、必要なひとつひとつの要素にアンテナを張り続けて、アップデートしていける編集者が強くなっていくのではないかと感じました。

また、講座の中では、サッカーキング が具体的にどれくらい月間どれくらいのページビュー数で、ユーザーがどのタッチポイントでサイトに訪れているかというデータまでお見せいただけたので、すごく参考になりました。

講義後には講座の受講者や編集者の方が集まってプチピザパーティーが行われました。それぞれの人がどうして講座に参加しているのか、その理由などを聞くことができて刺激なりました。話せなかった人も多くいるので、また次の機会などでお話したいです。こうした会は不定期に開催されるそうです。

次回は「ソーシャルメディアの活用方法」です。非常に興味深い分野なので今から楽しみです。以下のようなことを聞いてみたいです。

  • ソーシャルメディアの運営で気をつけていること
  • ユーザーのリツイートなどをリツイートしない理由
  • フォローするユーザーとしないユーザーの違い
  • フォロワーを増やすためにしていること
  • 大手メディアとしてSNSを運営する上で気をつけていること

ではまた次回!

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