今回は、J1リーグに所属する鹿島アントラーズのスポンサー、「LIXIL(リクシル)」によるスポンサーシップのアクティベーション事例をご紹介します。実は鹿島アントラーズ以外にも多くのスポーツにスポンサーしているLIXIL。いったいどのような取り組みを行っているのでしょうか。今回はその中でもSNSに着目した取り組みをご紹介したいと思います。
LIXIL(リクシル)ってどんな会社?
LIXILは日本における建築材料・住宅設備機器業界最大手の企業です。LIXILはもともと、株式会社INAX、新日軽株式会社、東洋エクステリア株式会社、初代株式会社LIXILの4社をトステム株式会社が存続会社として吸収合併して、商号を株式会社LIXIL(2代目)に変更して設立されました。
LIXILは数多くのスポーツにスポンサーをしており、スポーツマーケティングに積極的に取り組んでいる企業です。(2016年6月29日現在)
- 2020年東京オリンピック
- 錦織圭(テニス)
- LIXIL DEERS(アメリカンフットボール)
- ジャパンラグビー
- 馬術
- 服部真夕(ゴルフ)
とスポンサーしているスポーツは様々です。
LIXILによるSNSを活用したスポーツブランディング
LIXILはスポンサーしているスポーツの情報発信のプラットフォームとして、「LIXIL×SPORTS」というfacebookページを運営しています。ここでは、LIXILがスポンサーを努める、鹿島アントラーズ、錦織選手などの、試合結果や、練習風景、サポーターにとってはレアなオフショットなど、様々なコンテンツを配信しています。
ちなみに現在のいいね数は、「36663(2016年6月29日現在)」です。この数字は鹿島アントラーズの「32247」よりも多い数字です。サッカー以外のスポーツの情報を含んでいる事を考慮しても、多くの人からいいねされている事がわかります。
SNSで情報を発信するメリットとは?
SNSで自らがスポンサーをするスポーツ、選手のコンテンツを配信するLIXIL。どのようなメリットがあるのでしょうか?大きく以下の3つがあると考えられます。
- ファンとのコミュニケーションが図れる
- 自らがスポンサーするスポーツの情報を発信することでイメージアップを図れる
- LIXILは知らないけど、スポーツに興味がある潜在層の消費者にアプローチが図れる
それでは、ひとつひとつ詳しく見ていきたいと思います。
1. ファンとのコミュニケーションが図れる
SNSの一番の特徴は、コミュニケーションの双方向性です。LIXILの投稿に対して、一般のユーザーはいいねしたり、コメントしたり、シェアしたりすることができます。このように、一方方向で情報を発信するのではなく、ユーザーやファンとの繋がり(エンゲージメント)を高める事ができます。
また、投稿したらそれで終わりにしていまう企業も多い中、LIXILはファンが投稿したコメントに対してリプライ(返信)をしています。このような点からも、LIXILがいかにSNSに力を入れてユーザーやファンとのエンゲージメントを高めようとしているのが見て取れます。
2. 自らがスポンサーするスポーツの情報を発信することでイメージアップを図れる
LIXILは自らがスポンサーする鹿島アントラーズや錦織選手、その他スポーツ選手の投稿をします。その投稿の中には、選手たちの活躍を讃えたり、応援メッセージを送ったりと、非常に好感が持てるものが多いです。
「LIXILは自分の応援するチームをサポートしているんだ!」という認識をユーザーやファンに抱いてもらい易くなります。このような投稿を通して、LIXILというブランドに対するイメージの向上を図ることができます。
3.LIXILは知らないけど、スポーツに興味がある潜在層の消費者にアプローチが図れる
LIXILがスポーツにスポンサーする一番の理由はこれと言っても過言ではありません。スポーツは多くの人を熱狂させ、その分多くの関心を集めます。そこに、自らの会社のブランドをうまく擦り込ませる事で、多くの認知獲得が期待できます。
LIXIL×SPORTSではサッカー、テニス、ゴルフ、ラグビー、アメリカンフットボール、馬術など数多くのスポーツに関する情報を発信しており、それぞれのスポーツのファンへのアプローチが可能です。
ですので、もともとLIXILのことを知らない人が、自分の好きなスポーツの情報を手に入れるためにこのページをいいねしてくれれば、LIXILはその人たちへの認知を獲得できます。このように、スポーツの情報を発信し続ける事で、LIXILというブランドをまだ認知していない潜在層に擦り込ませる事ができるのです。
SNSとスポーツ
LIXILは鹿島アントラーズだけでなく、今日本で大人気の錦織選手や、2020年東京オリンピックのスポンサーも努めており、今後も注目と言えます。SNSなどを活用して、どんどんスポーツマーケティングを押し進めていくでしょう。
今回はSNSに注目したスポーツマーケティングの事例をLIXILと鹿島アントラーズの例を用いてご紹介しました。双方向のコミュニケーションが可能なSNSと、多くの人の関心を集めるスポーツは相性抜群です。この二つを巧みに活用する企業がこれからもどんどん出てきてほしいと思います。